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九年庵

明治時代に作られた国の名勝の九年庵は佐賀の実業家・伊丹弥太郎の別荘と庭園。9年かけて築かれた庭園は美しく、春の新緑と秋の紅葉の一般公開には毎年多くの来場者で賑わう。

九年庵の名前の由来

元来「九年庵」とは現邸宅の西北端に建てられた14坪の茶室は(現在は解体)のことを指し、又「九年」とはこの園庭が九年の歳月を費やして築造されたことに由来するものです。

邸宅

入母屋葦葺の屋根に杉腰張りの土壁、竹格子の連小窓や真竹を用いた周りの濡緑など、野趣に富む外観を持ち、材質、色感、意匠、構造などのすべてに、細心かつ充分な吟味が加えられた茶室と書院の様式を折衷した近世和室の数奇屋建築です。

 

園庭

当時の九州で茶室や築庭について並ぶものなしといわれた名人、久留米市寺町誓行寺住職、阿(ほとり)和尚が彼の築庭の理論であるところの「自然をあるがままの姿で活かし、水の有るところ、水を使う」茶道の奥義をその心として、庭木、庭石の一つ一つを吟味し、納得いくまで組替えを命じ完成させました。

面積は6,800㎡あり、深い木立の周辺の景観とよく調和し、はるかに筑紫野の広がりと有明海が眺望できるすばらしい借景庭園です。